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2019/06/25

はたらくおとなたち -第八回 西原町議会議員 宮里洋史さん-

みなさん、こんにちは!『はたらくおとなたち』では、社会人として働くみなさんに伺った、ご自身の仕事やそのやりがい、将来どんな人になりたいかといったお話を、読者のみなさんにお伝えしていきます。インタビュー後、お相手の方に社会人として働くご友人の方を紹介していただきながら、わたしたちは多様な働き方を知る旅をしていきます。第八回目は、西原町議会議員の宮里 洋史(みやざと ひろふみ)さんです。

 

プロフィール:

宮里洋史
西原町議会議員
株式会社BOND 取締役専務

大学卒業後、税理士事務所で勤務したのち27歳で西原町議会議員に当選。現在は、議員として活躍されながら、株式会社BONDの役員も務め、さらには整骨院の経営やサッカークラブのコーチなど地域に根ざした活動を行なっている。

 

まずはじめに、どんな学生生活を過ごされていたか教えてください。

大学は沖縄国際大学に通っていて、法律の勉強をしていました。在学中は、飲食店や100均ショップでのバイトにはじまり、劇団員やフットサル、俳優の養成学校に通ってエキストラをやったり、とにかくいろんなことをしていました。就職するときは、教員か弁護士か、俳優のどれかになろうとか考えていたんですけど、結局普通に就活して2、30社くらい落ちたんじゃないですかね。ちょうどプチ氷河期ということもあって、思うように仕事を見つけられず税理士事務所に拾ってもらったっていう感じでした。

 

当初描かれていたビジョンとは違う社会人のスタートで、大変だったこともありましたか。

働き始めて1年くらいは、本当に自分でもわかるくらい役立たずでした(笑)。簿記もできないし、自分に能力がないんだなと思うことも多くて、1年で資格試験に通らなかったら辞めさせられそうで。それでもまあ仕事を続けていくうちになんとか資格も取れて、担当も任せてもらえるようになりました。それからはもうとにかく仕事ばかりの毎日でしたね。言われたことはなんでもやるし、今のこのご時世じゃ無理ですけど休みの日も夜も、どうせ起きているなら仕事しようみたいな(笑)。もちろん友達と遊んだり、飲みに行ったりもしましたけど。そんな時間も含め全部仕事というか、遊びも仕事も全力で楽しんでいた感じです。

とても忙しそうですが、仕事自体はとても楽しかったという感じでしょうか。

そうですね。仕事自体ものすごくやりがいがあって、お客様となる企業の帳簿を管理しつつ、社長が今後自分のビジネスをどう展開していくかを聞き、足りない知識を補完するのが仕事でした。会計のこととか、社内体制とか、保険といった会社のルールが整っていない箇所を見ながら、今後の事業展開をしていく上で負担になるであろうポイントを整理していました。そうやって色んな会社の社長を相手に仕事をしながら、借り入れの意味とか、事業をする意味だとか、社会のリアルを知ることができました。後は、そもそも社長ってそんな儲かるものでもないんだなっていうことも、その時に初めて知りましたね(笑)。社長の相談役として信頼してもらえて飲みに行ったり、社会のリアルを教えてもらいながら、自分のできることが増えていくのはとても楽しかったですね。

 

政治の道に進もうと思ったきっかけは、どういうことだったんでしょうか。

もともと小学校の頃から「TVタックル」で無駄な公共事業の話とかを見ていて、何十億円とか使われている話がすごく気になってたんです。今はそうは思わないけど、「とにかく公共事業は悪だ」みたいな世論だったでしょう。だから僕はそれを正すために政治家になろうと、幼いながらに思ってんたんです。大学を卒業し働くようになって世の中のリアルを知るようになった頃、改めて31歳になったら政治家になろうと決めたんです。だけど、26歳の時に、那覇で同い年の方が議員になったというのを聞いて。正直、この年齢でも議員になれるんだって知らなくて、ビックリしたんです。とにかくその人に会いに行って話を聞いてみたら、31歳で出馬しようとか思ってたのが、今やったほうが良いじゃんって話になった。他の先輩議員からは、「議員は20歳でも60歳でも1年生なんだから早くなれ」と言われたり、職業や年齢関係なく挑戦できるなら、僕もやれるんじゃないかと。それに今失敗してもまだ若いわけだし仕事だってなんとかなるだろうと。西原町で議員になるには550票集めないといけないというのは凄いハードルでしたけど、とにかく思い切って出馬したのが27歳の時でした。

 

議員になる上で、具体的に大変だったことを教えてください。

実際票を獲得するのは大変だった。何が大変かっていうと、お願いをするということが一番でしたね。僕に票を入れてくださいとお願いをする。つまり、皆さんから恩を受けるということなんですが、皆さんから受けた恩に対して感謝はできても、厳密にいうとその方に恩を返すことはできない。だから、ただただ恩を分け与えてもらうことは、とても責任の伴う行為だと思っています。だからこそ僕はみなさんから受けた恩を、議員として次の世代に返していくことを大事にしていきたいと思いながら職務に励んでいます。

 

宮里さんの議員としてのビジョンを教えてください。

政治って本当はイデオロギー論争ではなく、優先順位というものをベースに議論されるのがベストだと思っているんですが。僕の中ではまず教育。そして安全に産業。これからの4年間、どういったことに力を入れ、世の中をよりよくしていく上で必要なことが何か。そういう優先順位で議論できるといいなと思っています。

私自身のビジョンとしては、もっと教育にお金を使えるような行政の在り方を実現したいんです。例えば天才に育つ教育は行政にはできないですが、若い世代がもっと勉強しやすい環境をつくっていくことはできる。もしそういう環境をつくることができれば、沖縄県の学力全体を底上げすることができるじゃないですか。そもそも飛び抜けた天才が生まれるには、天才がいっぱいいるような環境をつくっていかないといけない。だから、大事なのは学力全体の底上げですし、それができるのは行政の力あってこそ。そういうことができたなら、きっとマーク・ザッカーバーグみたいな人を育てることができるかもしれない。沖縄にそんな人がいてくれたら、税収だってすごいことになりますからね。

あとは、行政サービスをいかに効率化できるか。行政のサービスって、人の時間を奪ってしまう非効率なことが多いように思うんです。例えば住民票の発行にしたって、社会人の皆さんだとわざわざ有給をとらないと受け取りに行けなかったりするじゃないですか。全国を見渡せば、コンビニでマイナンバーで受け取ることが可能な地域もありますし、そもそも有給の使い方としておかしいと思うんです。そういう観点で見ると、行政サービスだってもっと効率化して使いやすいようにすることも可能なはず。効率化できれば、皆さんはもっと自由な時間が増えるし生産性も高くなるんじゃないかと考えています。

 

議員もしながら、他にも色んなお仕事をされているのは大変じゃないですか。

議員を続けていくのって意外とお金がかかるんです。だから僕も、事務所の家賃を払うために個人事業を始めたり、友人と共同出資で会社をつくったり、とにかく政治を続けていくために仕事をしている感じです。これから先、40代で国会議員に挑戦したいという思いもありますし、国会議員に挑戦するなら更にお金もかかるので、チャレンジできる土台をつくるために仕事は続けていかないといけない。大変かもしれないけど、せっかく政治の舞台にいるんだから、できるところまでチャレンジしたいという思いの方が強いです。

ちなみに僕は国会議員、県議会議員とそれぞれでやりたいことがあって、国会議員になるなら若い世代の人が学びたいことを学べるように教育無償化に取り組みたいですし、県なら物流などのインフラを整備をしてもっと沖縄県が収益を上げられるようにしたい。予算ありきではなく、しっかりとお金を生み出しながら、行政としてより意味のある施策を取り組んでいきたいですね。

 

最後に、学生の皆さんにメッセージをお願いします。

今の時代は、僕らが学生の時よりも自分の興味のあることに挑戦するハードルが低いと思います。だからどんなこともとにかくやってみること。チャレンジする対象がどんなことだろうと、真剣にやり切ってください。みんながチャレンジしないなら、チャレンジするだけでチャンスになると思うんです。だからできるだけ多くのチャレンジを積み重ねていって欲しいですね。

後は、なりたい大人像を具体的に持つこと。どんな仕事をするかということよりも、どんな人に憧れるかというイメージを持った方がいいと思っています。もし周りにそういう人がいるなら、どんな生活をしていて、どんな行動をしているのかってことを具体的に聞いてみるといいんじゃないでしょうか。そういう理想像が具体的にあった上で、チャレンジしていくことができれば、きっと色んなチャンスに巡り合うことができるのではないかと思います。

 

地域のために議員として働きながら、自身のビジョンを掲げチャレンジを続けていく宮里さんの話を聞きながら、行動することこそがチャンスを掴むことに本当につながっているんだ。と強く感じました。宮里さん、素敵なお話をありがとうございました! 

さて、次回はどんな方にお話をお聞きできるのでしょうか。今から楽しみです!みなさん、次回の記事も是非読んでくださいね!最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!

記事を書いたメンバー

記事を書いたメンバー

松田 和幸

琉球大学生。トポセシアの広報担当。SNS運用や広告物の制作、取材・執筆を行いながら、沖縄県内のwebメディアでもライターとして活動する大学生。おもに就活生に向けた企業紹介記事を書き、他のwebメディアでは企画記事なども書いている。オモコロとデイリーポータルZが開催した『日本おもしろ記事大賞』という記事のコンテストで、審査員賞を受賞したことがある。