コラム
2021/10/07
トポセシアコラム⑤「学チカや自己PRを書くときの落とし穴」
最近、「学生時代力を入れたこと」や「自己PR」についての相談をよく受けますが、せっかく自己分析をして「持ち味」をまとめはじめているのに、いざ書いてみるとたった一つのエピソードから「計画性」や「コミュニケーション力」、「行動力」といった話に立ち返ってしまう学生さんをちらほら見かけます。
持ち味は大学生活ではなく、中高生時代から考えよう!
これはトポセシアの就活準備講座に参加してくださっている方にはお伝えしていますが、大学時代のいくつかの経験の中から自分の長所を考えていくのではありません。面接官は1回の面接の中でいくつかのエピソードを聞きながら、皆さんが過去に取り組んできた経験の中で共通して発揮されている「持ち味」が何かを探しているのであって、一つひとつのエピソードで一々長所が切り替わっていくものではないということです。
僕たちのやっている自己分析は、基本中高時代の経験のなかで「自身が“意欲的”に行動した経験の中で、特に感情が動いたエピソード」をいくつか見ながら、そこで共通して発揮されている「持ち味」を見ていくのが基本です。(これは以前書いた記事にもありますので、そちらも読んでみてください。記事はこちらをクリック)
どうして中高生時代までさかのぼるの?
これに関しては、人格形成のプロセスについての説明をさせてもらっていますが、自分の意思で行動し始める段階である中学校・高校時代で人格形成が進み出し、大学では中高で培った自分の個性を活かしいろんな成果をあげているという考え方になります。なので、学生時代力を入れたことや、自己PR、挫折経験などのエピソードも、自分の持ち味(人物特性)を中学・高校と自分が意欲的に取り組んできたエピソードから抽出し、その抽出した持ち味(人物特性)がよく発揮されている大学時代の経験と結びつけていくという考え方になるわけです。もちろん人によって人格形成のプロセスには遅い、早いというのもありますので、まずは中学高校時代の経験を調べてみて、そこで「自分の意思で行動したこと」がなければ、大学時代の経験をみていくという流れになります。
大学時代のエピソードから持ち味(人物特性)を考えるのではなく、中高を中心に意欲的な行動を積み重ねていく中で共通して発揮されている持ち味と、大学時代の成果を挙げたエピソードをつなげていく、という考え方の違い。伝わりますでしょうか。後者は皆さん自身がいろんな行動をしていくなかで共通して発揮されるものなのです。これは仕事でも同じように再現性高く発揮されるものということになります。面接官が一番知りたい情報というわけですね。
学チカや自己PRの考え方
学チカや自己PRを書くときに、「どんなエピソードがあったっけ」といきなり考えがちですが、まず落ち着いて「自分が一番伝えるべき持ち味(人物特性)」が何で、それがよく現れているエピソードはなにがあった?という順番で考えていってくださいね。