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2022/08/15

トポセシア卒業生インタビュー⑨:屋比久翔太さん(23卒)

トポセシア卒業生インタビューでは、就職活動時にトポセシアを利用していた先輩に話を聞いていきます。

今回は、2023年卒で琉球銀行株式会社に入社予定の屋比久翔太さんにインタビューしました。

実は、第一志望は沖縄電力だった屋比久さん。しかし、手応えがあった最終面接で受け取った通知は「不採用」。

そこから立ち直れた理由と、現在の琉球銀行へ入社を決めた理由は「自己分析」だったそうです。

屋比久さんならではの就活対策もお伺いしました。

就活のスタートはいつ頃でしたか?

民間の就活を始めたのが、3年生の夏頃でした。

そこまでの経緯を話すと少し長くなるんですが、実は大学2年生の時に休学して、少しの間だけ自衛隊のパイロットを目指していました。

パイロットの仕事は憧れだったし、お給料もすごく良かったんですけど、毎日の訓練がすごく厳しくて、挫折してやめてしまったんですよね。

当時一番苦しかった理由が「どれだけ頑張っても地元沖縄のためにならないから」でした。自衛隊では、配属先が沖縄とは約束されないので。

その経験から沖縄のために働きたい気持ちは大切にしようと、当初は公務員を目指して勉強していました。

でも、友人から「公務員は合わない気がする」と助言をもらって、自分でも調べたり話を聞いてみました。すると「確かに自分には合わないかも」と思う部分も見つかってきたんです。

例えば、自分は目の前のお客様を全力で満足させたいという思いがあるのに対して、公務員は性質上、「他の人と平等な対応」が求められるところとか。

そういった発見をもとに、民間企業に就職しよう、と思い始めたのが夏の時期でした。

最初は「とにかく大きな企業で沖縄に大きく貢献できる」ことを条件に企業を選んでいたので、志望企業は沖縄電力と、ある大手企業2社の合計3社だけでした。

なるほど。就活を進める中で意識的に行っていたことはありますか?

合同説明会や企業のイベントに積極的に足を運ぶことです。

夏の時期から、沖縄で開催されている合説の9割は参加したと思っています。

僕は最初から先程あげた3社に入社したいと思っていたので、合説でも基本的にその3社は必ず回るようにしていました。毎回、質問もちゃんと準備して。

「就職活動」とは言いますが、結局「人間関係」だと思うんですよ。

だから、積極的に顔を出したり手間を惜しまずに会いにいくことで、人事さんに顔を覚えてもらおうという作戦でした。

実際に、ある合説で​​「ごめんね、ちょっと時間が押しているから、次回の説明会の時に回答してもいいかな?きっとまた次回も来てくれるよね?」と言っていただけたことがあって。

その時は「顔を覚えてもらえた!」と嬉しくなりました。

その企業では本選考のESを提出した後に電話がかかってきて、面談を組んでいただいたり、優遇ルートをご案内いただいたりもしました。

それから合説に積極的に参加したことが、志望企業の選考対策以外に役立ったこともあります。

例えば、合説会場に早めに到着した際に2〜3社別の企業の説明も聞いたことで、多様な働き方を知ることができました。

具体的には「営業」という職種でも、クライアントがエリアごとで別れているか、取引先ごとに別れているかが企業によって違ったんです。

こういったいろんな働き方を比較することで、自分が志望している企業の業務を深く知れたり、自分がしたい働き方を検討することに繋がりました。

最初の志望企業の3社の中に、現在入社予定の琉球銀行は入っていませんが、その後どのように気持ちが変化したのでしょうか?

最初の3社以外の会社も選考を受けた方がいいかも知れない、と気づいたんです。

志望企業のうちの1社のWebテストの締め切りが3年生の3月にあったのですが、体調を崩してしまってベストコンディションで受けられなくて、後日、不採用の通知がきました。

その時はすごく落ち込んだんですけど、それと同時に「志望度と関係なく、こんなふうにあっけなく落ちてしまうこともあるんだ」って気づいて。

「残りが2社だけだと、他も同じようになってしまうかも知れない」と危機感を感じて、選考を受ける企業数を12社まで増やしました。その中に、入社を決めた琉銀も入っていました。

順調に選考が進んでいって、何社かまとまって最終面接があったんです。その中に、沖縄電力と琉球銀行がありました。

その時点まで、第一志望は沖縄電力だったんです。

沖縄電力の最終面接はすごく手応えがあって、自分が伝えたいことは全て伝え切ったと感じていました。でも翌週、「不採用」のメールが届いたんです。

この時もすごく落ち込みましたね。

ただその後、琉銀と志望企業の1社から内定の通知をいただいて。

「自分が一生懸命自己分析して、その内容を出しきった面接で不採用になったってことは、沖電とは人間性が合わなかったのかもしれない。逆に、それを評価してくれた琉銀やもう1つの会社は、人間性として自分に合っているのかも」と徐々に納得するようになりました。

当時選考途中だったり、内定をいただいた企業の中でも、特に軸に合っていたのがその2社だったので、それ以外の選考は辞退して、その2社で内定承諾を迷うようになっていきました。

その2社の中で、琉銀への内定承諾の決め手は何になりましたか?

4つありましたね。

1つは、資格の数や難易度が評価されることです。

それを嫌がる人もいますが、僕にとっては「上司や周囲に評価される」という見えにくい指標よりはずっといいと感じました。

その理由は、自己分析で自分が「組織のためなら嫌われ役でも買って出る」タイプだと気づいたからです。例えば反対意見がある時でも、リーダーとして意思決定したりとか。

それでもついてきてくれたり、そういう行動をするからこそ慕ってくれる人もいるんですが、どうしても意見が食い違ってしまうことも過去に何度かあって。

だからこそ他人の顔色を伺うだけでなく、他に評価指標が明確にある企業の方が自分らしさが活きると感じました。

それから、決め手の2つめは、(1つめと)同じような理由で琉銀の方が店舗数が多く、転勤数も多いことです。

顔色を伺うよりも組織のためを思って動きたいですし、もしそれで気まずくなってしまっても、自分や相手が転勤になるまでと思えば頑張れると考えています。

3つめは、琉銀の方がより自分が成長できると感じたからです。

正直「地方銀行はそろそろ終わる」と言われていることには、不安を感じています。

でも、それを琉銀にいる先輩に相談した時に「形の無い商品が売れるようになったら、形の有るものも売れると思う」と話していて。

一般的に、形のない「無形商材」と呼ばれるものの方が、営業の難易度は高いんです。だからこそ、もし本当に銀行が立ち行かなくなったとしても、自分自身の成長にはつながるはずだと信じています。

最後の4つめが、内定をもらった後に、琉銀に務めている知り合いの先輩にいろいろ相談させてもらったのですが、その先輩に魅力を感じたからですね。

もちろん、もう1社の先輩にもお話を伺って、どちらも楽しそうだなと感じました。

でも、業務内容やプライベートの話を聞いていると、僕には琉銀の先輩の方が魅力的に感じたんですよね。

これまでの話をお聞きして、沖電の不採用に納得できた際や琉銀ともう1社に絞った際、最終的に琉銀に入社を決められた際に重要だったのが「自己分析」だったのかなと感じます。

そうですね。自己分析はすごく大切だと思います。

外からみた企業分析って、やっぱり限界があると思うんです。実際に働いてみたり、その会社の人たちと会話しないとわからないことも多いので。

でも、自己分析は自分の内側のことなので、どこまでも深めることができると思うんですよ。それに僕がそうだったように、選考が始まっても、内定が出ても、自己分析って終わらないんですよね。

終わりが見えないからこそ、自己分析は辛いといった一面もあるように感じますが、屋比久さんはどのように自己分析を進めましたか?

他の人に言われて知ったのですが、「机に向かって自己分析をするから辛い」とよく言うそうです。

僕も、自己分析で考えたことを文字に起こす時間は辛いと感じました。でも、意外と「考えること」自体は楽しかったりするんですよ。

例えば、友達に冗談とかで「またお前はそうやって言うよな〜」って言われた時に、その会話とその流れを覚えておくようにして、帰り道とかに「なんで自分はあの時ああ言ったんだろう?」って考えるんです。

すると、自分の思考のクセがわかるようになったり、「あの時も似た理由でこんな行動したな」と昔のことを思い出したり、自分の価値観だと気づいたり。

そうやって「自己分析のタネ」みたいなのを、どこかにメモしておいたりすると、実際机に座って文字に起こす時も、それを繋げて文章にするだけなので楽だったりします。

就活を進めると、感情の浮き沈みがたくさんあると思います。

その浮き沈みも変化と捉えて、その変化の理由を探るだけでも、自己分析のきっかけになるのでオススメですよ。

なるほど。日々の生活に溶けこませるんですね。

そんな感じです。日常的に考えるクセをつけることがおすすめです。

それからESや面接でも、「どんなすごいことをやったか」より「そのときの考え方や過程」の方が注目されると思います。

例えば、僕は高校生の時に生徒会長をやっていた経験があるのですが、その時大切にしていたのも「組織をよくするためには嫌われ役も買って出よう」という考えでした。

ですが、僕の友達にも他校で生徒会長をやっていた人がいて、彼は「全校生徒の模範生になるように」と意識していたそうなんです。

もし同じ事、同じ立場を経験していたとしても、そこに対する考え方やそこに至る過程は人それぞれ違います。

そこに持ち味が出てくると思うので、考え方や過程を大切にして、就活を進めてほしいです。

記事を書いたメンバー

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トポセシア

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